Open App


【秋風】

秋の夕暮れ、オフィスを出た僕はひんやりとした風に肩をすくめながら駅へ向かう。
向かいからかけてくる子どもたちの笑い声に、ふと子どもの頃の記憶がよみがえった。

落ち葉が舞う小道で、友人たちとバカ笑いしながら転げ回った日々。
風に乗って、かすかにその頃の笑い声と葉のざわめきが耳に届いたような気がした。
懐かしい思い出に心がじんと暖かくなった。

あの頃は何もかもが新鮮で、毎日が冒険だった。
今、忙しい日々の中で忘れていたその感情が風にそっと運ばれてくる。

歩きながら胸の奥の暖かさと同時に、寂しさもこみあげる。
また、あいつらに会いたい___なんて。
子どもの頃の友情と笑顔は季節が変わっても色褪せることなく、僕の心に残っている。

秋風に吹かれながら、僕は静かに微笑んだ。

10/22/2025, 11:46:35 AM