拝啓
寒中見舞いとわたくしの独り言を申し上げましょう。
自分は自分ひとりしかいないから、大事にしろだの生きろだの綺麗事を言われるよりかは、そのただひとりの自分だからこそ、自ら断ち切るが如く消費したくなるよねと同調してほしいものです。
孤独に、暴飲暴食をしたり、惰眠を貪ったり、SNSで時間を浪費させたり、過去をやり直す妄想を延々と繰り返したりと、無意味な時間ではあるが、自らの意味を持たせたい時間と共に過ごす、たったひとりの自分がいても良いでしょうよ。
君は今日も、湯船の中でやり直したい人生を思い描いていましたね。でも結局は、湯の煙を喫しただけの霧散霧消に過ぎないのです。
さあ、明日に備えて早く布団にお入りよ。未来の私は、寝不足で堪らず、コーヒー片手にお菓子を噛み締め、刺激物に吹き出物が起こって仕方ありません。
敬具
令和七年一月十九日
たったひとりの私
(250119 ただひとりの君へ)
1/19/2025, 12:59:37 PM