「七色に光るものってレア感ある気がしないかね?」
原稿用紙をなぜか太陽にかざしながら先輩が呟く。
珍しく文芸部員らしい創作活動しているなあと思っていたのに、この先輩はすぐ飽きたらしい。
先輩は私が反応してないのにも関わらず語っていく。
「アプリのガチャのSRとかURとかの演出、ガチャ石も七色、つまりは虹色のものが多いんだよ。
やっぱり人類は虹に惹かれるものがあるのかねぇ?」
「バカなこと言ってないで文芸部員らしい活動してください」
私がそう言うと先輩はあっはっはと大笑いしてから楽しそうに腕組みした。
「うむ、君はいつだって辛辣だね!
まあでも考えてみたまえよ。虹というのは太陽光が水滴や鏡などに反射して七色に見える現象だ。
色が分かれているのは光の波長がそれぞれ異なっていて、同じように屈折率も」
「結論を言ってください」
先輩はむー……と唸りながら目を閉じ難しそうな顔をして何か考えるような仕草をした。
この人きっと言いながら結論を考える気だったな……?
しばらくして結論がまとまったのか先輩が目を開ける。
「……空に架かる虹は気象条件が限られる。そこから転じてレアだという認識があるのではないかと私は思うのだよ。
君も虹を見たらテンション上がるだろう?」
「……まあ、多少は」
「うむ、そうだよね!」
先輩は満足げに頷いてまた原稿用紙を太陽にかざす。
創作しないんだ……と思うけど、こっちの方がなんだか先輩らしい。
それでもやっぱり文芸部員らしいことはしてほしいけども。
3/26/2025, 1:07:34 PM