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本当に何もいらないのか、彼は目線を合わせて再度確認をしてくる。泣きながらへたり込む私は、その時の感情だけで深く考えず頷く。彼は、一瞬悲しそうな眼をして、だけど淡々として、これまで世話になった。そう言って、桜を残して跡形もなく消えてしまった。何もいらないと言ったが、彼も消えてしまうなんて思わなかった。これが、確認不足の代償。

4/20/2024, 8:43:36 PM