#6
病室
ああ。薬の飲み過ぎかな。それとも唯の体調不良かな。熱中症かな。
頭がまだキン、と痛く続く
痛い空気の中、自分は病室のベットで
寝ていた。
窓から見える、晴れそうで晴れない、
自分の心でも表すかのような天気だった。
嫌、これよりもっと…。
矢張りなんでも無い。
病室だなんて、初めてだなぁ。と
自分の腕を見る。
気持ちの抑え込みの為の、助けの行動。
その行動が腕に痛く刻まれていた。
白く綺麗な病室を見てると、
自分の薬とペットボトルと服と………。
散らばったあの光景と比較すると、まあ、こりゃあ綺麗だ。
点滴だって初めてだなあ。
そう思いながら、ふと、頭に蘇るあの人。
そういえば、今何してるんだろうなぁ。
会いたいなぁ。お見舞いとか来てくれないかなぁ。
なんて変な期待をしてしまう自分がいた。
はあ、早くここから出て、
美味しいラムネを呑んで、あの人に会いに行って ______ 。
自分は一瞬の頭の激痛と共に
フラッシュバックするように自分はそのまま
痛い空気と天気に沈むように
眠りに落ちた。
8/2/2024, 6:01:46 PM