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僕は、沈黙が嫌いだった。
だから、いつも天気の話をしていた。

「今日は雨だね。ジメジメしていて嫌だね。」

僕がそう言うと、君はいつも「そうだねー。」と興味なさげにそう言った。
それでも、僕は話を続けた。
いや、続けないといけなかった。僕は沈黙が嫌いだから。
でも、本当は天気の話より話したいことがあった。

──────好きだよ…。─────

だけど、それを言ってしまえば君を苦しめてしまうから、僕は口を噤んだ。

相変わらず、返事は今日も来ない。

───どうして、飛び降りなんかしたの…。
僕はそう思いながらも、君に涙を見せぬため、目から溢れる涙を堪えた。

そうして僕は、今日も墓の前に手を合わせる。


お題【 天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、】

5/31/2023, 11:24:10 AM