No name いろんなふたりやひとりの、概念や小噺

Open App

「love you」が貴方の最後の声だった。もう関係は終わったのだ。「I love you」と伝えあっていた頃には想像もつかない事だった。勿論、さよならの意味でもなく「love you」と伝えあっていた頃にも言葉はラフだけど関係はより親密になったと思っていた。まああの時は一瞬ばかりでも多分そうだったのだろう。少なくとも自分にとっては。
「I」も「愛」もなくなった今、私には「逢」だけが残り、「哀」と「会」が生まれた。運命のように貴方と逢った事実は消えない。でももうそんな事はないから、もう戻れないけど、やっぱり貴方にもう会いたくて、だけどきっと会ってしまったら、きっと哀は深くなってしまう。背を向けて呟いた「me too」は酷く掠れていた。

2/23/2024, 3:12:55 PM