「旅路の果てに」
旅路を人生に例えるなら、「果て」は死を指すだろう
祖父母が死んだとき、私は想像していたよりもずっと簡単に身内の死を受け入れられた
祖父は優秀な人で、地元の議員だった。長年勤めた功績を讃えて国から賞を貰うほど勤勉で真面目で優しい人だった
祖母もとても優しい人だった。人の為に怒れる人で、数え切れないほどの友人がいた。人の為に尽くし、人を褒めるのが好きな人だった。
祖父も祖母も長い旅路を歩んだ
果ての先に、ふたりはどこへ行ったのだろうか
仕事を真面目にこなし、子供にも孫にも恵まれ、家族みんなに愛された。傍から見れば幸福な人生と呼べる人生だろう
でも、本人がどう思ってたかなんて誰にもわからない
辛いことも悲しいこともあったはずだ
二人共、息を引き取る瞬間は一人きりだった
家族の誰にも看取られることなく
祖母は病院で、祖父は老人ホームで、
長い長い旅路の果てに何を思ったのだろうか
そして私は
いつかたどり着く旅路の果てにいったい何を思うのだろうか
1/31/2026, 1:32:04 PM