夕日が地平線に沈んでいく。僕はあることをしていた。
夜になると、姿を現す化け物「影」を狩るために、大鎌をばれないようにマントの下に隠す。
影は、公に発表されていない。政府も知らないため、僕らみたいな者は一般人にばれないように狩らないといけない。
影は人を襲う。そして、襲われた人は殺される。影の遊び道具として。影は人を食べない。ただ、殺して遊ぶためだけに人を殺す。殺された人達は原因不明の死だと片付けられる。
影は対して強くない。鞄で叩くと一瞬で消える。だから、死ぬ人は少ない。道端で酔っ払って寝ている人が、対象になりやすい。また、光に弱いから、ライトの光を当てればすぐ消える。影は暗いところで発生するため、繁華街やホテル街、なぜか家の中では発生しない。
こんなに弱いのに、なぜ僕らが動くのか。なぜなら、発生した影は自然消滅することがないからだ。また、トンネルとか昼間でも暗い場所は常に影が発生し、増えていく。増えないように、対策はしてるけど。
ふと、窓の外を見てみると、夕日がもう少しで沈みきる。僕は家をでた。潮風が影みたいにまとわりついてくる。
夕日が完全に沈んだ。
さぁ、ここからは僕たちの時間だ。思う存分、倒しまくろうではないか。
僕は、地面を蹴り上げ、空へ飛び立った。
4/7/2024, 10:54:59 AM