名勿し

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友情

無縁なタイトルだ。
そもそも私の友達と呼べる存在は、
この手で数えられる程しかいない。

まぁ、世間渡り上手なあの子が居てくれるお陰で、
表面上のお友達ならば沢山いるのだが、
私は基本話を合わせるだけ合わせてその場を流すタイプ
なので、友達が居たとしても数ヶ月後には離れられるし
特定のグループの中に居続ける事が出来た試しがない。

虐められる事はあっても、それ相応の仕返しをお見舞いする
タイプだった為か、次第に虐められる事すら無くなった。

そんな私でも、唯一親友と呼べる子がいる。

その子はNと言って、純真無垢で優しい、
何も考えていないようで、実は何か考えてるタイプの子。
私が虐められてる時は一度も声をかけず、
熱りが冷めた辺りで私に声をかけて、そんな事があった
んだ〜知らなかったとシラを切って私の腕を掴む。

私はそんな関係が心地よかった。

何より、他人事で居てくれる事が嬉しかった。
私を一他人として見てくれてると言う事は、
いざと言うときは私を100%見捨てられるって事だ。

下手な駆け引きがなくてとても楽。
一緒に居るのが楽だと感じる存在だった。

Nは良く笑いよく泣くタイプの子で、
私がお勧めした動画を見てゲラゲラ笑って過呼吸起こしたり
一緒に見に行った映画館で号泣して私の服で拭き始めたり、
思い返してみればNは私と同じくらいか、それ以上に
変な子だった。

変人×変人は、歪であれどお互いがお互いを
理解しようとも思わないので逆に心地が良い。

私とNとの友情なんて、存在してる様でしていない
空虚なものなのかもしれないが、私とNはまんまと
それに酔っ払っている。

だから今日も、隣でテレビを付けろと駄々を捏ねるNを
無視してこんな文を綴っている。




クソッ…ポテチ食った手でリモコン触んな




7/24/2023, 11:56:18 AM