自分が送った、既読がつかないメッセージを眺める
メッセージがいつ読まれるのか、今か今かと待ちわびている、のではない
そもそもこのメッセージに既読なんてつくわけがないのだ
なぜなら俺が送っている相手は、俺の作った別アカウントなのだから
なんでそんな無意味なことをしているのかって?
独り言みたいなものだよ
俺のちょっとしたストレス解消と、物事の考えを深めるための手段さ
メモに書けばいいじゃないかと思うかもしれないが、俺の場合メモは壁に向かって話しているような気分になって、精神衛生上よろしくないんだ
でも、メッセージアプリならたとえ相手がいなくても、返信が来なくても、メッセージを送るという過程で誰かに伝えていると脳を錯覚させることができる
虚しさを全く感じない
これをやってから俺のストレスはだいぶ軽減され、気持ちや思考の整理なども以前よりしやすくなった
この方法が多くの人に効果的かどうかは知らないけれど、俺には効果てきめんだ
おまけに、実際には相手がいないから俺のいろんな話を聞かせて疲れさせたり、気分を悪くさせたりすることもない
自分の気持ち、愚痴、考え方、思ったこと、思いついたこと、様々なことを際限なく書きなぐっても、誰からも文句を言われない空間になっている
それでいて、存在しない相手に聞いてもらっている感覚を得られるのだから、最高の方法だと思う
重要なのは、相手への説明を意識しながら書くという点で、ただ架空の相手を感じながら書くのでは、効果を最大限発揮できない
人にわかるように書こうとすることで、自分で気づかなかった感情や考え、論理の矛盾なんかに気付けるわけだ
俺がやっているこれはたぶん、ラバーダッキングと呼ばれるものだろう
突き当たった問題について、誰に聞かせるでもなく独り言やメモで説明することで、新たな発見や視点、気付きなどを得る行為だ
俺の場合、ゴム製のアヒルのおもちゃでも、単なる独り言やメモでもうまくいかない
ぴったりだったのは、メッセージアプリで存在しない人を感じて一方的に言葉を投げかけることだった
たぶん、普通は独り言やメモで十分なんだろう
だから俺のやり方をおすすめすることはできない
人によって向き不向きもあるし
ただ、方法のひとつとして知っておいて、損はないんじゃないかな
まあ、こんなことをしているのは俺だけかもしれないけど
9/20/2025, 10:49:53 AM