泡藤こもん

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ずっとずっと高く見えた。
だって僕の背丈はジャングルジムの2段分くらいで、足をかけるのがやっとで、それでも上を向いてぐいぐい登っていこうと思えたんだ。
真っ直ぐに上を見つめる。周りの声は何も聞こえない。ただ、掌のじんじんするような感じと、靴の裏のぐっと重たい感覚だけが全てだった。
ただ、真っ直ぐに。白みがかった青空に透けるように浮かぶ、三日月を目指した。

9/23/2023, 5:47:30 PM