SHADOW (めちゃくちゃ不定期)

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手を繋いで

僕はいつからここに居るのかな...。
もう何年も暗い部屋の中で過ごしている。
お母さんもお父さんも僕を置いて、どこかに行っちゃった。
もう僕は何をしていいか分からない。

暗い部屋の中1人の少年が、部屋の真ん中で足を抱え、虚ろな目で虚空を見つめている。
もう生きることを諦めたような表情をしている。

俺は町を散歩していたら、一軒の廃墟の様な家を見つけた。
廃墟に見えたけど、誰かいるような気配がした。
俺はその家に入ってみることにした。
家の中は暗くて昼間なのに、夜中の様な暗さだ。
家の中の一部屋一部屋見て回った。
俺が歩く度にギィギィ音がなる。

男は廃墟の様な家を見つけた。
人が住んでいるように見えないが、微かながら人の気配を感じた男は、その家の中に入ってみることにした。
家の中は昼間なのに、真夜中のように暗く先が見えないぐらいだった。
男はスマホの光を頼りに廊下を歩き始めた。

僕はぼーっとしていたら、廊下からギィギィと音が聞こえてきた。
《え?何?怖いよ.......。誰か助けて》
そう思った。怖くなって部屋の隅に行き、音を立てないように我慢した。

少年は廊下から聞こえてきた音に恐怖を感じ、部屋の隅に行き、息を殺して音が過ぎていくのを待った。

《最後は子供部屋か...。》なんて思っていたら、中からガダッと音が聞こえた。誰かいるのだろうか。
そう思い扉を開けた。

僕は怖くて怖くて、部屋の隅で震えていたら足が机に当たりガタッと音を立ててしまった。
その時扉が開いてしまった。

「え?子供?なんでいるの?」
『:( ; ´꒳` ;):』
「あ!ごめん!
脅かす気は無いんだよ!」
『おにいちゃん』
「ん?」
『だれ?』
「ごめんね。
怪しい人じゃないよ」
『ほんとに?』
「うん」
「俺の名前は〈S〉
君の名前は?」
『〈R〉』
「R君か」
「R君は此処で何をしているの?」
『すんでる』
「え?親御さんは?」
『いない』
「じゃぁ、ひとりぼっち?」
『うん』
「じゃぁ、俺ん家に住もう!」
『え?いいの?』
「いいよ!おいで」

少年は暗い暗い部屋から、男と手を繋いで明るいとても明るい外へ出た。
帰る時少年は疲れてしまったのか、男に抱かれながら帰った。
つないだ手は、決して話はしなかったら。

12/9/2023, 11:21:51 AM