蓼 つづみ

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ふと、肩の力が抜けていることに気がついて外へ出ると、日向の中で猫が伸びをしている。

温かなそよ風が肌に触れて、心がほぐれる。

足を伸ばせば、桜の花びらが四方から舞い、
視界ごと包まれる。
その出どころを探していると、蝶がよぎり、
その軌道を目で追う。
やがて光の中へ消えてゆき、目を細めた。

甘やかな空気を吸い込めば、野の花が一面に咲いている。

――すでに春の中にいた。
私は、団子より花だ。

題 春爛漫

4/10/2026, 11:53:38 AM