足り過ぎた贅肉

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その日は日が昇る前から舟を漕いで海に出ていた。
舟の上で日の出を見ながら今日の釣りをする予定なのだ。
ぼんやり光る提灯と白くなってきた空がちょうど同じくらいの明るさになってきて、釣りの釣果もまずまずと言った感じでよく釣れる。
もう少ししたら日の出だろうと1度糸を引き上げ水平線を見る。
一気に明るく暖かい光が照らす。日の出は実に気持ちがいい。

太陽が完全に水平線より出た事を確認すると更に一刻程釣りを行い、舟屋を兼ねる自宅へ向かって舟を漕ぐ。
途中に見える砂浜で数人の子供達が棒を持って走って黒っぽい何かを叩いてはまた走っていくのを繰り返しているのが見えた。また新しい遊びなのだろうか。

明日は砂浜の先の岩場で日の出を見ながら釣りをするのも良いなぁと考えつつ、舟は砂浜へは近付けないのでそのまま素通りして漕いで行くのであった。
(日の出)

浦島太郎のオマージュ、海釣りで砂浜に行かず海亀に会わないバージョン。

1/3/2025, 12:18:18 PM