彗星

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社会人になった今気づく。あの頃、大人たちが言ってきた「今だけだからね」という言葉を。
そんな風に楽しめるのは、とか甘えられるのは、とかことある事に「今だけ」と言われてきた。ただその頃の私はそんな言葉右から左だった。
友達としょーもないことでいざこざが起きたり、文化祭の決め事で男子と揉めたり、体育の持久走が嫌だとか補習がだるいだとかそんなありきたりな日常が今、どれほど青春だったかと思い知らされる。
会社では上司や先輩に怒られ、社内の女性関係も面倒くさく、朝から早起きして満員電車で出勤、帰宅する。
あの頃の好きな人がいたあの淡い感情や友達と授業をサボったときのあのハラハラが当時はすごく楽しくて新鮮だった。
社会人として2年目になり、後輩もでき始め教えたことを何ヶ月経っても覚えないことにイライラしたり動きが遅くて急かすようになったりと自分も段々とあー嫌な先輩になっているなとは薄々感じる。
だけど、社会ではそれが当たり前。
ピリピリした環境ならそれに合わせてもっと自分の出来をよくしなければならない。
"ホワイト企業"というのは残業代が発生するとか上司が優しいとかではなく、少し環境が整備されているグレーより少し明るいライトな企業だということも知った。
パソコンの扱いが覚えきれてない新人は先輩から気に入られないし、噂話に付き合わない女性社員は知らぬ間に距離を置かれている。
学校で購買に誰が行くのかをジャンケンしていたあの時間がよほど幸せだったんだと噛み締める。
過去を掘り返しすぎてもよくないから、私はいつもあまり考えないようにする。
ただ、過ぎ去った日々を思い出したとき、これは美化しているのではなく今が劣化しているんだとしみじみ感じる。

3/9/2026, 5:09:51 PM