郡司

Open App

飛べない翼

「翼があるなら大抵飛べる」…と、少し前の私なら考えた。封じられる翼があり、封じる者がある事実は衝撃だった。他者が勝手極まる理由で生得の「当たり前」な力を抹殺するのは侵害だ。「侵害するな」とは「殺すな」と同義である。

しかし現実のなかでは、いろいろなレベルで侵害が横行しているようだ。まだ子どもな年齢域の「いじめ」の内容は犯罪行為が溢れて、ろくでもない大人が「こどものいじめ」を隠れ蓑にして悪事を為す。そういったケースが初めて露顕した頃は強い怒りが湧いたが、あまりにも広く各地で蔓延しているのを見ると怒りも腐れてゆく。

「度し難い」とはこのことかとも思う一方、事象顕現の「根」を見る必要も考える。

生来の能力を封殺すること、集団で侵害して得ようとしていること、得ようとする「必要」の理由は何か、皆何を「神」にしているのか、ほんとうはなにをねがっているのか。

自分の翼が、飛べるフリをしている飛べない翼であることに苛つくこどもなこころの群れが、ほかの翼をもぎ取りにかかる。

私はババアだ
ババアはかんがえる
今は飛べない翼が、力いっぱい飛び立つ翼になるには、どうすりゃいいのかを。

11/12/2024, 2:47:55 AM