Yushiki

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走って、走って、走る。
そうすると、次なる走者が見えてくる。
握っていたバトンを突き出して、前方にいた走者へ託すと「ありがとう」という言葉が聞こえた。

「貴方が僕にくれた優しさを、今度は僕が誰かに託します」

そう言った次なる走者は、勢い良く走り出す。
誇らしさと感謝を胸に、私は遠離って行く背を見送った。



【優しさ】

1/27/2023, 1:14:50 PM