ゆかぽんたす

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あたしはたぁくんが好きでたぁくんもあたしが好き。だからお互いの言うことは何でも聞くべきだと思うの。
なのに今日、あたしのお願いにたぁくんは「無理だよ」と言った。なんで、って聞いたらたぁくんはすごく困った顔をした。呆れてるふうにも見えた。そんなことも分からないのかって顔で、あたしのこと見下してた。たぁくんの全部が大好きだけど、その顔はあんまり好きじゃなかった。
それでもあたしは食い下がる。なんで言うこと聞いてくれないのって、しつこいくらいに問い詰めた。あたしのこと好きでしょ?愛してるでしょ?なら、あたしの言うこと聞いてってば。
「そんなの愛じゃない」
それだけ言って、たぁくんはあたしのもとから離れてった。何それ、どーゆう意味?愛じゃないって、何?あたしのお願い、どうして聞けないの?隣りのクラスの子がたぁくんのこと色目使って見てたから、“その女にブスって言ってよ”ってお願いしたの。なんでそれができないの?あたしのほうがあの子よりかわいいでしょ?もしかして、あの子のことかわいいとか思ってたりするの?
まさか、そんな、やだよ。絶対許さないからね。あたしのこと愛してるでしょ?愛してるって言ってよ、ねぇたぁくん。
バカみたいに叫んで、周りの視線浴びるくらい喚いたのに、たぁくんは戻ってきてはくれなかった。バカ。さみしいよ。
……もしかして、あたしのこと試してるの?これで愛想尽かさないかって考えてる?
そんなわけないじゃん。あたしはいつまでもたぁくんのもの。いつまででも待つからね。だから早く迎えにきてよ。あたしのこと置いてっちゃってから、もう丸一日ここにいるの。勝手に動いてもし入れ違いにたぁくんが来たら悪いかなって思って、ずっとここに座ってるの。みんなが見てくるけど、全然気にならない。まだかなまだかなって、ずっと待ってる。待ってるからね、あたしの王子様。

5/17/2024, 7:37:59 AM