割れた。
手から滑って落ちて、
足元で割った。
大事に使ってたマグカップ。
もう捨ててもいいくらい、絵柄も消えていたけど、
珍しく愛着を感じて捨てられなかったものだった。
壊れた。
手を離せばいなくなって、
足元を見て壊した。
もうバイバイしていいくらい、見捨てられているのに、
珍しく情を抱くとなかなか壊せないものとなった。
私は、愛に触れられない人間だとわかっている。
だから、わざと別れを先に選んでしまう。
このままじゃどんな愛も見逃してしまうだけなのに、
今日も孤独を選んで息をする。
6/15/2025, 4:59:21 PM