Open App

木漏れ日
その日は春から夏への移り変わりを示すような爽やかな日だった。
木のそばで昼寝をしてると少女が話しかけてきた。
「こんにちは。とてもいいお天気ね。」
『あぁ、こんな日は昼寝に限るよ』
「ふふ、それもいいわね。今日は絵を描きにきたの。お隣いいかしら?」
『もちろんだとも』
そしてそれ以上言葉を交わすことも無くただ時間が過ぎていった。
ふと、横を見ていると少女が立ち上がって帰りの支度をしていた。
『いい絵は描けましたか?』
「えぇお陰様で。仕上げは家でします。では。」
そうして少女は木漏れ日が広がる道の中を軽やかな足取りで帰って行った。

『さて、もうひと眠りしましょうかね』


5/7/2025, 11:32:07 AM