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私は、小学五年生の頃から「イラストレーターになる」という夢を掲げ、今日この日まで毎日絵を描き続けている。






きっかけは日常の些細な出来事だった。

学年が上がり、新しいクラスメイトと共に新学期に踏み出した小学4年生。
いつものように楽しく遊んでいた昼休み。
ある机に、クラスメイトが4、5人集まっていた。
「なんだろう…?」と思い覗いてみると、可愛らしい女の子が自由帳に沢山描かれていた。
その自由帳の持ち主は、初めて同じクラスになったYちゃん。
落書き程度ではあったが、私や他の子と比べると一つ上の上手さがあった。
遊びではあったものの、当時絵には結構自信があったので、それを見た私は何かがビビッときた。
このままじゃ負ける。自分の得意なことが抜かされてしまう…

家に帰った私は、すぐさま自由帳を引っ張り出してきて、女の子を描いて描いて描きまくった。
その子を真似して、描き殴った。
でも出来るのは形が崩れた女の子ばかり。
そりゃあ描き始めたその日に上手くなるなんて、そんなうまい話があるわけない。
だが、悔しくて仕方が無かったのだ。
その日、今までにないほど「絶対に越してみせる…!」という思いが胸の中に残り続けた。

その日から、私は家に帰っては自分の部屋で練習をしまくった。
多い時は一日中描いている時もあった。
もちろん資料も何にもないので、ポーズの練習などは心が折れそうになった。
それでも、「Yちゃんを越す」という思いを胸に、描き続けた。

小学五年生。
Yちゃんを越せたような気がした。
その時の達成感は半端ではなかった。
これで練習を終わろうかと思ったが、その時にはすっかり絵を描くのが大好きになっていた。
自分の好きな子を描ける・作れるという楽しさと、何より、4年生の時の絵と比べて自分の成長が実感でき、とても嬉しかったのだ。

その時だった。「イラストレーターになりたい!」と心から思ったのは。

今年、中学1年生になった。
今も変わらず、絵が好きだ。
絵も年々上達し、私が「人前に出せる」と思える程度には上達した。
今年は、イラストレーターになる第一歩として、「初めてネットに絵を出す」という目標を立てた。
褒め言葉でも辛口でも、評価してもらえるのが楽しみだ。



いつか私の絵が、誰かを感動させるようになれたらいいな。




6/17/2024, 12:39:40 PM