メンタリストダイ子

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子供の頃歩いた街には、高い石塀に阻まれた未踏の風景というのがよくあった。大人になってみるとなんてことのない、その正体は墓地であったと知る。これはよくある話である。

この時、ある種の幻想が破綻する事態を、成長と取るか、はたまた一人の男の終幕と取るか⸺。

それは取るに足らない、何とも些末な空気の震揺に依存するのだが、これもまた、よくある話である。

4/12/2025, 12:01:17 PM