六月の帰路

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簪の似合うふさふさな帽子で
あなたの名前を呼んでいるまで
にぎやかな夏時雨 夕陽が廻る 段々と青色に変わりゆく
それはどんどん色を変えてゆく 虹では無いもの
何時の電車に乗るのか
そこまでの路は夕陽に聴いてみる
灰色の雲に ぶっきらぼうな口ぶりで 帽子を振り回す
本当に赤い夕陽に染まった唇
黒い絵の具なのに 何色にでも染まりゆく
多分ここはウクレレの鳴る向こう側
毎日の欠片とか 重さとかいうもの
それはただ横たわるだけで
寝癖がついて終わるだけになる
左側への道へ進み 信号が点滅している
トラックは止まらない 飛行機は止まらないんだ
どこもかしこも 命は綺麗だから泣いているんだ
君は不答 多分死があるから

逃げ出したあくる日に 夕陽が何色かを問いただして
何も答えてはくれないから

11/27/2022, 3:41:38 PM