笹海

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「おわりにしよう」
 そう呟いたあなたの声は酷く震えていて、机の上のカラフルなケーキだとか、ジャスミンの香るお茶だとか、そういう幸せなものが、ひとつ、ひとつ、砕けていくような気がしたんです。その音はまるで硝子の割れる時のそれで、ああ、もう元には戻らないのだなと、妙に納得してしまいました。
 世界はまだこんなにも明るいというのに、全く不公平な話ではありませんか。

7/15/2022, 2:48:01 PM