【永遠に】
永遠。それはきっと、実際は存在しないだろう。存在するものには、必ず終わりが来るから。人間も、どれだけ長生きしてもせいぜい100年程度で一生を終えてしまうし、私達が今立っている地球だって、60億年後には太陽に飲まれて滅亡すると言われている。
それでも、人々は「永遠」という言葉を生み出し、強い感情や物事を言い表す、もしくは書き表すときの表現の一種として、巧みに使いこなしているのだ。例えば、「永遠に愛している」とか、「永遠に続くであろう」とか。この、「永遠に」という一言があるだけで、それだけでとても大きく、強い感情や物事であるのだと、読み手、聞き手は感じ取るのだ。
ただ、人間は何故このような表現に「永遠」という言葉を用いたのだろうか。ただの比喩表現として、限りなく続くという意味の「永遠」を使ったのだろうか。私は、人の限りなく大きく、強く、燃え尽きない激しい感情を、『たとえ一生を終えても、この星が滅びようとも、この感情は決して燃え尽きない』、それだけの覚悟をもって相手に伝えようとした末の「永遠に」という表現なのだと思う。
それだけ強い思いを持ち、相手に伝えようとする。そんなときが、いつか私にも来るであろうか。
11/1/2022, 12:40:48 PM