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,捻り切れそうな心臓を抑える。
床に打ちつけた膝が痛い。
目の前が滲んで歪む、酷く肺が震えていた。

君がいなくなった日、私は君よりも死んでいるに相応しいと自他共に認めるほど、無様だった。

数ヶ月、長い間君が生きていると錯覚していた。

ひょっこり帰ってきて「ただいま」と笑いかけてくれると心の底から願っていた。

全く動かない玄関の扉を狂ったように見つめ続け、やっと今日その夢が潰えた。

あの日、どこに行くのか聞いても「秘密」と屈託なく笑って出ていって、次に帰ってきた時に君は酷く小さくなっていた。

あの日、どうして送り出してしまったのだろう。
「一緒に行く」とでも言っておけば、代わりになれたのに

沈んでいく心を抱えたままでは、息をするのがやっとで、柔らかなカーペットの上で惨めになっていた。

思い立って立ち上がり、ふらふらと君の部屋の前に立つ

ぐっとドアノブを押し下げて、部屋の中に体を捩じ込む

籠った空気が忌々しい。
主人をいくら待っても帰って来ない、寂れた部屋

入ってすぐ気付いたのは、机の上に置かれた一冊のノート、近くに鉛筆も転がっている。

近づいてみれば、鉛筆で書いたのだろう。
表紙に薄く日記と書かれている

2度と書かれることはない。
置いて行かれたノートを哀れんで表紙に書かれた文字を指でなぞる。

手が震えている。
変に力が入って ズルリ とノートが動いた。

君に、会いたい。
それだけを思ってノートの端を歪ませ、私は,


"閉ざされた日記"

1/19/2026, 4:05:33 AM