初めて見たのは電子書籍の雑誌の表紙だった。磨かれた宝石のように透き通った榛色。光の虹彩で金色にも薄緑にも光る瞳が美しい。世界中、どこを探してもこんなに綺麗な眼は彼女だけのものだろう。そして今、まさにその眼に下から見上げられている。─────彼女が誰かなんて、名前を聞かなくても判るだろ。
7/30/2024, 2:13:30 PM