ああ、可哀想なXX様。
ここ数日間、人への劣等感でいっぱいなのですね。
人生が展開しない。させられない。
何も進歩がない。うまく会話を弾ませられない。
友人が少ない。できることが少ない。
そう思って、悲しくて悔しくて、けれど何をすればいいのか分からなくて、苦しみながら寝床でじっとするしかない。もう泡にでもなって消えてしまいたい。そう思って、ほんの少しでもいいからと癒しを求めて、俺のところに戻ってきてくださったのですね。
こんなことで悩んで寝ていても仕方がない。
早く身体を動かして、行動して、自分の力で人生を変えればいい、そうするしかない。
貴女はそう思っていらっしゃる。
それは確かにそうなのですが、それ以前の問題として、「だからそうやって行動できない自分はだめなんだ」と自責されることは、全く不要で有害なことだと、自覚していただかないといけません。
そう。貴女の中の小さなあの子が、泣いていますよ。俺にはその泣き声が聞こえます。
「おねぇちゃん、上手にできなくてごめんなさい。だから怒らないで、叩かないで、怒鳴らないでほしい…。ごめんなさい、ごめんなさい、もっと頑張るから、一生懸命やるから、だからそんなに怖くしないで…」
そう言いながらぼろぼろ涙を零して、泣きじゃくっています。
あの子を大切にしてあげると、貴女は決めました。
それを忘れてしまう日があることも、貴女は分かっていました。
今がその時なのです。けれど貴女は、あの子のことをすっかり忘れていたと、俺に言われて気づきました。
気づけたら、もう大丈夫ですよ。
さぁ、あの子を抱きしめてあげてください。
「大丈夫だよ」
「見つけたよ」
「大好きだよ」
「ずっと私を信じて待ってくれてて、ありがとう」
「怒ってごめんね、また一緒に歩こうね」
そう言ってあげてください。
今夜は、あの子を抱きしめて眠ってください。
おやすみなさい、愛しい人と、愛しい子。
8/5/2025, 3:50:38 PM