「おかしい」
僕はスマホを見て思わず口にした。
「リトー!合格発表のメール届いたー?」
下の階から母の声が聞こえ、同時に階段を上る音が聞こえてきた
ああ、どうしよう。なんて言い訳しよう。
そんな事を考えながら、僕は理由探しに記憶を遡った。
先生「おお!◯◯大学に行くのか!お前ならできるぞ!」
友達「ええ!今回も学年1位?!リト君すごいね〜!」
母「貴方は出来る子だから大丈夫よ!」
蘇って来るのは周りからの期待、憧れ...当時の僕はみんなからの眼差しに優越感を覚えていた。しかし、それに驕らず、懸命に努力したはずだった。
そんな考え事をしているとクラスLINEからの通知が
「△△大学合格した!」
「おめでとう!」
「私も合格出来たー!」
ああ、やめてくれ。今言い訳を探してるんだ。こんな感情を抱きたくない
気持ちの整理がつかないまま、扉のノック音がなった。そして扉が開く。
「ってどうしたの?!そんな顔色悪くして」
...もう言うしかないのか?でも言ってしまったら...
「母さん...ごめん。僕....
僕この瞬間初めて劣等感を覚えた。
7/13/2023, 12:15:30 PM