『子供のように』
黄昏時の西日が差し込む、ホテルの一室で。
俺は、隣で笑う彼を見つめる。
大人びた上品な笑みの中に、ごくたまに混じる、子供のような屈託のない笑顔。
俺はそれを見ると、少しだけ頬が緩む。
幼少の頃から、家の名に恥じない才能と風格を求められてきたであろう、彼の。
必死に努力して手に入れた成績と、自信に満ちたふるまいの端に滲む不安。
数多の罪を犯し、何人もの命を背負ってさえ、彼の奥底にある純粋さ。
それらが、その表情ひとつに現れているような気がして。
彼から俺に向けられた、かなり歪んだ好意も相まって、なおさら子供のように見えた。
20代って意外と、大人じゃないのかな。
そんなことを考えながら、彼と過ごす黄昏色の午後。
これは二次創作なのですが、元のゲーム分かる人いるといいなあ……😭
10/14/2024, 3:53:06 AM