鎧を下ろした自分

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幼少期に1度だけ、大病を患った。
1部屋にベッドが4台程だろうか、ベッドの間にはトイレが用意されていた。

植物状態になる予定だった。
目が覚めた。後遺症も残らなかった。

卒業して今年26歳をむかえる。
あの部屋に居た子供達はまだ生きているのだろうか。
名前も顔も覚えていない。
あの部屋からは毎日泣き声と嗚咽が聞こえていた。
天国のように真っ白い空間から地獄の声が聞こえていた。

それから病室とは無縁の人生を送ったが、
出産で、病室をこれから利用する予定だ。

新しい命を世代をこれから支える。
病室で終わるはずだった人生は、新しい人生を病室で迎え入れるという人生の分岐が病室という不思議な体験をしている。

何か使命を与えられたのだろうか。
日々考えている。

ありがとう。

8/3/2024, 1:47:57 AM