紅猫

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《あなたに届けたい》


昔、人に助けられたことがある。

死にそうになったのを助けて貰ったとか、苦痛から救って貰ったとかじゃない。

ただ、転んだ僕に手を差し伸べてくれた。

一瞬の偽善だったのかもしれない。
でも、それは僕にとっては眩しすぎる優しさだった。

いいじゃないか。偽善で。
人に見返りを求めてたっていいじゃないか。
それで人が自分を見てくれるなら。
自分を優しいと認められるなら。


ありがとう。あの時の人。
あなたのお陰でこんなに優しい自分になれました。
偽善者になれました。

連絡先も名前も知らないけれど。
こんな自分になれたことをあなたが知ってくれたら。




追記:あまり自分で納得がいっていません。思い付いたら変えると思います。

1/30/2024, 12:54:44 PM