「イルミネーション、綺麗だね。
僕達きっと汚い人間だけど、
今ならそれも赦される気もしてくるよ。
君の口癖がさ、
今にも残ってる。
海に行きたい、だったよね。
ねぇ。
今度、海行こっか。
今まで行けてなかったしね。
僕、今何でもできる気もするんだ。
海に行ったらさ、
一緒に愛を語り尽くそうよ、
今は冬だから、きっと海は寒くて、
凍えてしまうよ。
そしてさ、2人一緒に海に還ろうよ。
幸せなままで僕は終わりたい。
君との思い出を涙で終わらせたくないんだ。
ねぇ、僕と命を捨ててくれない?
命を奪ったら、帰さなきゃだよ。
返しに行こうよ。ついでに、心もさ。
いい、かな?」
なんて、綺麗な光の集合体の前に、淋しげな笑顔で言われたら、断れるはずも無くて、手を強く、強く。確かに握りしめて、
私は言葉を絞り出したんだ。
「はい。」って。
12/14/2024, 3:13:53 PM