れもん

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もしも過去へと行けるなら

もしも過去へと行けるなら
私は死んだ祖母にもう一度会いたい。

私はいわゆるおばあちゃんっ子だ。
両親が仕事に行っている間、
基本的にずっと家でいる祖母と過ごした。
一緒にたくさん遊んだし、
一緒にたくさんお喋りをして、
祖母のことが大好きだった。
きっと祖母も私のことが大好きだった。

祖母は私が何をしても
大袈裟なくらい褒めてくれたし、
欲しいと一言言ったものは、
毎回たくさん買ってきた。
どんな時でも味方になってくれて、
どんな時でも寄り添ってくれた。

サザエさんのアニメのように、
ずっとずっとこの幸せな家族の形は続いていくのだろうと、
幼心にそう信じ込んでいた。

祖母が亡くなって、もう7年近くになる。
最期まで祖母は私のことを想ってくれた。
ご飯が食べられなくなって、痩せ細っても、
私が会いに行くたびに笑顔を見せてくれた。
こんなに自分のことを差し置いて、
私のことを想ってくれる人は、きっとこの先いないだろう。

もう一度、祖母に会いたい。
今文章を打ちながら、どうしようもなく涙が止まらない。

7/24/2025, 1:47:41 PM