題:レインボーロード
『レインボーロード』。それは幻のコースで、見たものは誰もいない。
……そして私は今、レインボーロードを目の当たりにした。
7つのトロフィーを集め、7つ目のトロフィーを持ち上げた時、突然私の目の前に、今まで私が取ってきた6つのトロフィーが現れました。
驚きで静寂に包まれる会場で、私の持っていたトロフィーと6つのトロフィーが輝き始め、やがて一つになりました。
王冠の形の、神々しいトロフィーが。
それは街の上を滑り、『MARIOKART』と書かれた橋をくぐり、天へと昇りーー。
そのトロフィーが通ったところが徐々に虹色に染まり、レインボーロードを造り上げた。
「ロゼッタ、一体これは……」
「恐らくこれが、『レインボーロード』なのでしょう」
マリオさんがレインボーロードをあ然と見上げて、私に聞きました。私は、何故か冷静でした。
『ピーチスタジアム』のゴールの後の道が光っています。私は直感的に、あの光がレインボーロードへ行くためのものなのだと思いました。
私はバイクに跨り、発進させる。後方でマリオさんが何か叫んでいますが、今の私にはどうでも良かった。
光の中に入った途端、私の体はふわりと浮き上がりーー。
光が見えなくなると、そこには夢のように美しい場所がありました。
まさに、天上の国といって間違いない場所。
虹の道を走ればキラキラと音が鳴り、眩く輝き、アクアマリンのように淡く光る水の道を走れば、その度に宝石のような水の欠片が散る。そしてまた虹の道に戻り、銀河鉄道の夜のように私の隣を列車が走る。星が流れ、瞬き、美しく。今度は虹の星が渦を巻き、機械工場のような場所へ連れて行かれる。そこはこの世の理を知らないかのように、自由だった。そして星の星のゲートをくぐり、またもや虹の星が渦を巻き、私を出迎える。そしてまた虹の道に戻り、列車が走りーー。
大きな星のゲートのゴールテープを、私は切った。
夢のような世界で、私は列車の車両の中の人物を確かに見ました。
車両の中には、幼い頃病死した、こちらに手を振るママの姿があったーー。
しばらくして帰ってきた私を見て、皆さんは驚いていました。
私はママを亡くしてから、一度も泣いたことはありませんでしたが、帰ってきた時、私は両目から涙を流して泣いていたそうです。
お題『虹の架け橋🌈』
9/21/2025, 12:10:57 PM