陽 菜 美

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「これまでずっと」



「ねぇ、私がどれだけ我慢して アンタに合わせてきたと思ってんの?協調性の欠片もないアンタにずっとずっと合わせてきた。なのに私の気持ちを踏みにじってくる。なんなの?もういいよ、どっか行って。二度と顔見せないで」

大嫌いな友達にそう告げた。

部活内で嫌われ、飽きられてるあの子にわたしは気を使って優しく接してあげていた。

わたし自身もあの子は苦手だった。

でも可哀想な気がして声をかけた。

でも間違いだったみたいだ。

もう耐えれない。

わたしが県大予選で惜しくも、負けてしまったわたしを大笑いしてきた。

内心「は?」と思った。

周りの後輩や同級生は頑張ったよ、お疲れ様と、言ってくれるのに。

あの子はなんなの?

県大、世界大会を目指して三年間頑張ってきた。

それなのに、あの子は私の目の前で爆笑してやがる。

努力もしないでエントリーすらされてなかったくせに、

部活内でいちばん足が遅いくせに、

先輩の前では良い子ぶってるくせに、

不完全なくせに、全部バカにされる。

あの日、あの子に話しかけたのが間違いだった。

7/12/2024, 2:29:24 PM