すべて物語のつもりです

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 それでいい、とあの子が言うとき、いつもあの子はわたしを嗤っていたような気がする。成長しない愚図な人間をそのままでいさせるために、あの子はいつもわたしにそれでいい、と言った。とても甘い声で。
 今わたしがこんなことになっているのは全部あの子のせいだと思う。後先考えず、自分のことしか見えていないのは、全部あの子のせい。
 そう、全部あの子がわたしを貶めたせい。あの子が自分の優越感を守るためにわたしの成長を許さなかったせい。
 わたしは、わるくない。
「判決を言い渡す。」
 背中に突き刺さった視線がとても痛い。こうやって睨まれるのだって、きっとあの子のせいだ。

4/4/2026, 3:02:13 PM