【世界の終わりに君と】
吸うたびにじわじわと首を締め付けてくる空気が
当たり前に蔓延している場所に居て
それが自分を蝕むものなんて知らなかった
窓の外に見える同い年くらいの小さな形をした人間が
笑って過ごしているのを疑問に思ったけど
そんなことを気にかける余裕さえ無かった
ただ日々を重ねるごとに息が止まっていくのを
自然に受け入れていた
そういうものだと思ったけど
自分で選べる選択肢が終わらす時間しかなくって
それが世間が当たり前に言う”自由”だと
“空気”がそう唱えてくるから
その通りに狭間に足をそろえた
そんな時、そこにいるのが当たり前のような顔をして
君が隣で僕の手を取った
ーー取ってくれた
それが幸か不幸かわからないけど
世界の終わりに君と出会ったんだ
2024-06-07
6/7/2024, 1:38:23 PM