もしこの世界にひとりきりだったらどうしたい?
「うーん、私は人の話を聴くのが好きだから悲しくなっちゃうな。それにヨーグルトも食べれなくなっちゃうのは嫌だなー。」牛の世話をしている自分を想像してみるがボンヤリとした上辺だけの妄想しか浮かばず、遊牧民の生活は難しそうだ。
「でもさ、ありえない話じゃないよね。例えばさ、朝起きたら誰もいなくて、実は私以外のみんなが遠い銀河からやってきた難民宇宙人で、長い銀河戦争がようやく終結して母星に帰っちゃったとか。」ありえない?あはは、笑わないでよ!
だってさ、毎日想像もできないような発見や驚きがあるのが世界でしょ。私に想像できるようなことは起きる可能性もあるんじゃない?少なくとも潜在的可能性は0じゃない。
そう思うと、果たしてない約束に行くのもいいかもね。実は母の知り合いで今でも交流のある人がいるんだけど、いつでもいいから是非遊びに来てくれって言われてるんだ。社交辞令かもしれないし急に行ったら迷惑かもしれないって思って行動できていないんだけど。そんなこといったら営業マンは大変だよね。
うん、そうだなぁ。とりあえず呼び鈴を鳴らして訪ねてみようかな。迷惑かどうかは顔を見れば分かるだろうし。
…うーん、やっぱりちょっと怖い。営業の人って凄いな。尊敬しちゃう。でも自己成長はコンフォートゾーンの先にあると思うから、何とか飛び出せないかな。
もしかしたら柴犬の像みたいにずっとひとりきりで訪ねてくるのを待っているかもしれないから。
題『ひとりきり』
9/11/2025, 7:46:49 PM