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ここは、どこだろう。
キラキラ輝く海、白く光る砂浜、赤色に染まった空。
来たことが無いはずなのに、懐かしく感じる。
砂浜に腰を下ろして、しばらく海をぼーっと見つめた。

そういえば、人も動物もいない。車の音も無く、海だけがそこにあった。誰も見ていないと分かると、なんだかはしゃぎたくなってきた。
とりあえず海に沿って全力で走ってみる。
不思議な砂の感触が面白い。顔に、体に当たる風が気持ちいい。疲れも息切れもなく、無限に走れる気がした。楽しくて仕方ない。運動はこんなに面白いものだったのかと驚く。走り続けていると、ずっと遠くに光の柱が見えた。この世界は不思議なことばかりだ。光が気になった私は、あそこを目標にして走ることにした。

ゴールには思っていたより早く着いた。
光の柱は砂浜から、終わりが見えない天空まで一直線に伸びていた。その光からは、触ってはいけないという圧を感じた。しかし人間は、やめろと言われるほどやりたくなる生き物。好奇心を抑えられなかった私は、その光に手を伸ばした。

光に触れた瞬間、見慣れた天井が私の視界を支配した。
どうやら夢だったらしい。しかし、今日は二度寝できなそうだ。夢でのあの万能感が、まだ心に残っているのだ。全力で砂浜を走る気持ちよさを、また感じたい。そんな気持ちが私の心を埋め尽くしていた。

私は今日働く想像の自分にウキウキしながら、
思いっきりカーテンを開けた。



『明日への光』

12/15/2025, 11:47:26 AM