生まれてから、外の世界をまだ知らない君。出会いのきっかけは、旅の途中で見つけた白い塀で囲われた棟。その棟の窓から、外を見る君と目線が合い挨拶したことからだ。他愛もない話しをした後、そこから出たいかと聞くと君は、あと少ししたら、自分で出るから、大丈夫だよ旅人さん、と答え、続けて、外の世界でまた出会ったら、旅の話を聞かせてくれたら嬉しいな、有意義な時間だったよ、バイバイと手と尻尾を振り窓の奥に引っ込んでいった。旅人は、これは珍しい種族に出会ったものだと、しばらく棟の窓を見つめていた。
まだ知らない君(1/31)
旅の途中(2/1)
バイバイ(2/2)
2/2/2025, 3:04:45 AM