『明日、もし晴れたら』明日、もし晴れたら、君に傘を返しに行こう。電車に乗ってバスに乗って、君の元まで届けに行こう。日傘をさして傘を持つ。晴れているのに傘を持つ。すれ違いざま幼子に、「なんで傘持ってるの?」と指をさされたって気にしない。今、私にはこの傘が、赤い糸のようにすら見えている。これは君と私を繋いでくれる運命の傘なのだ。小指で持つには少し重たいけれど、その重みすら愛おしい。
8/1/2022, 5:41:31 PM