「もう秋だね〜、衣替えしなきゃ」
私の何気ない呟きに、
彼氏は過剰に反応したようだった。
「うっわ、そうじゃん」
そう言って勢いよく立ち上がって何やら部屋を行き来し始めた。
何かにものを詰め込んでるらしい。
いつも言われてもやんないのに珍しいなと思いつつ、
私の視線はまたスマホの画面に戻った。
彼氏が忙しく動き始めて早30分。
ガムテープをしっかり貼り、
ダンボールを満足気に見つめていた。
「ちょっと行ってくる〜」
そのダンボールを抱え、彼氏はどこかに行った。
多分、着れない服をリサイクルショップにでも
売りに行ったのだろう。
本当に珍しい。
「ただいまー」
スッキリした顔で帰って来るなり、
_____っぽん_。
私は玄関の外へ追い出された。
そう、まるで放り投げられるかのように。
状況を理解しきれない間に、玄関の鍵がかちゃりと閉まる音がした。
先程まで寛いでいた私は鍵を持っていない。
閉め出された。
急いでLINEする。
「ちょっと、どういうこと!?」
私は納得していない。
彼氏によると、こういうことらしい。
「お前は夏の水着しか楽しくない。衣替えだから次はサンタコスしてくれる彼女探すわ」
「お前の荷物はお前の実家に送った。」
なにそれムカつく。
衣替え人間Ver.とか要らねぇよ。
何。
私のスタイルと胸だけしか見てなかったのか!?
この変態野郎が。
いいよ、私もクリスマスプレゼントにブランド物買ってくれるイケメンのサンタ探すわ。
10/23/2024, 8:35:58 AM