ゆりち

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ピンポーン。

インターホンの音がする。

身体を起こして玄関へ向かう。

インターホンで相手を確認して驚いた。

なぜなら、そこにあなたがいたから。


私は朝から体調が悪くて学校を休んでいた。

だから、あなたに会うなんて想像していなかった。

だって、いつもは電話だけだったから。

熱のせいで幻覚でも見えているのかと思ったけど
何回確認してもそこにいるのはあなただった。


パジャマのままだし、髪もボサボサ。

そんな状態であなたには会いたくなかった。

来てくれたのはすごく嬉しいけど、
ちょっと恥ずかしかった。


外に出て少し話した。

「わざわざ家に来てくれてありがとう。」

そう伝えると、

「最近休むことが増えて心配だったから。」

ってあなたは言ってくれた。


そんなふうに優しいこと言わないでよ。

期待させないで。

好きになっちゃうじゃん。


「明日は学校行くつもりだから、また明日。」

そう私が伝えると、

「また明日。無理はしないでね。」

そう言ってあなたは帰っていった。


家の中に入ってもまだあなたの声が
聞こえるような感じがしていた。


ほんとに優しすぎて嫌んなっちゃう。


わざわざ来てくれるなんて…

あなたの家と私の家は車で40分かかるぐらい
離れてるよね。

早く帰りたかっただろうに来てくれて嬉しかった。


明日はあなたに会うために今日は早く寝よう。

今日のことを思い返しながら私は眠りについた。





#突然の君の訪問

8/29/2023, 6:53:13 AM