村人ABCが世界を救うまで

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私は最後の戦いに共に行くと宣言した。
黒髪の剣士、王宮の見習い騎手、そしてカノンと。
だってずっと旅をしてきた。
だってほんの小さな頃から一緒だった。

固執しているのは私だけだったのか。

肝心な所で私は置いてけぼりを食らってしまったのだ。

「すまなかったとは思っているのですよ、彼も」
ティーエと共に私を支えていてくれるのは、お姉さん役のシーナ。美しいプラチナの髪の女性だ。
人の機微など分からん!と言い張る恋人のフォローをいつもしている。彼女だって別種族のことなど分からないだろうに。

「どうして、連れて行ってくれなかったんだろう…カノン」

私は国境近くの宿で目を覚ました。全てが終わった後だった。

「それよりご飯たべよ、ミレーヌ。 あの捻くれてエルフ、魔法加減を知らないのよ、2日間も寝込ますことなかったのに!」
妖精のティーエがそっと肩に乗ってくる。キラキラとした羽根の鱗片が舞う。その捻くれエルフの恋人はくすくすと笑っている。

少しだけ心が軽くなって、直後妙な胃の重さを感じた。

私は、彼の重荷にしかならなかったのかな。
お腹の奥がちくんと痛くて気分も悪い。とても食べられる気がしない。涙だけが落ちていく。
私、何のためにここまできたのかな。

言葉にできない

4/12/2026, 12:41:30 AM