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 夢を見ていた。からには、覚めないでくれと思った。死に至る予行練習なら毎晩しているはずなのに、昔よりも駄目な人間になったような気がして。
 毎日、少しずつ、少しずつ、壊れていってしまう。いつこの胸中の如何に不誠実なのかが周目に晒されて、はりぼてに針を刺されてしまうのか、それについて恐れながら。
 明かされてしまうのであれば、知られないまま終わりたい。神聖さのために生きられるほどの強さは、持ち合わせていないように思えた。そうであるなら。
 叶わないことに意味のある夢だってあるのだ。できなくなっていくことばかりの時間の中で、そう。そのまま、力を込めて。どうかこのまま眠らせて。

10/8/2023, 5:02:24 AM