静かな夜明け
ベッドに横たわる君とその横に座ってる僕
"もう目を覚ます可能性はほとんどありません"
さっきお医者さんから聞いた言葉が頭から離れない
ねえ、こんなことってある?
まだ十数年しか生きてない命が奪われるなんて
ねえ、君はなにをやり残した?
まだ、未練があるでしょ?
僕が君の足になって、君を支えるから
目を覚ましてよ…、
急に鳴り響いた電子音
すぐに看護師と医者が到着した
でも、君はその数時間後に息を引き取った
その事実が未だに信じられず、
ずっと君に話しかけていた
ふと、眩しさを感じて顔をあげると、ちょうど朝日が
昇っているところだった
その朝日を見ていると、君のいない世界が
もう始まってしまうということがなぜか現実として
僕の胸に刻み込まれた
途端に涙が溢れて止まらない
静かな病室には、僕の泣き声だけが響き渡っていた
ああ、なんて静かなんだろう
2/6/2025, 10:21:49 PM