時計の針は、静かな部屋の中に、一定のリズムで演奏を響かせている。
カチ、コチ、カチ、コチ…
この、音が心地いい。気がつくと、時計の針は午後8時半をさしている。
1時間は聴いていた。この演奏は、止まることはないと、信じていた。
ある日、演奏を聴こうと思い、ソファに寝転がる。
…、…、…、
あれ…?音が…
君も、突然いなくなってしまうのか。あの人と同じように。人も、君も、信じていると裏切って。
…いや、こっちが勝手に信じてるだけで、そっちには迷惑なのかな。わたしが、酷いことしてるのか。
君たちは、何も悪くないもんね。そうだよね。悪いのは、全部、全部。全部全部ぜんぶぜんぶ。
わたしだよね。
2/6/2024, 10:09:24 AM