アノコが気になってた。
私は独りだった。
鳥籠のなかの、ちいさなコネコみたいだった。
みんなは独りじゃなかった。
みんなは、雨あがりの虹みたいないろの、ぷかぷか浮かぶ しゃぼん玉に入っているみたいだった。
しゃぼん玉は、しゃぼん玉どうしがくっ付いて、どんどん大きくなっていく。
しゃぼん玉は、コネコの鳥籠には入れない。
鳥籠のなかのコネコは、しゃぼん玉を眺めることしかできなかった。
…私は、独りぼっちだった。
でも、アノコは違うみたい。
アノコも独りぼっちだけど、私の独りぼっちとは違うみたい。
アノコは、鳥籠のそとの、ちいさなコネコみたい。
ノラネコみたいに、自由なコ。
アノコが羨ましい。
…そんな、小さな妄想にふけって、私は鉄の柵から校庭をみおろした。
少し、ちいさく、振り返ってみた。
アノコは、こっちを見つめている。
この気持ちを伝えたい。
2/13/2026, 4:09:19 AM